Exhibition

ギャラリー・パルクでは、「GUTIC STUDY (グチック考)」シリーズで注目をあびる美術作家・山岡敏明(やまおか・としあき)による展覧会を開催いたします。
山岡によって「GUTIC(グチック)」と名付けられた「普段は目にする事は出来ないが確かに実在する」という謎の量塊についての思考ともいえるその制作は、‘92年にドローイング作品として始まり、‘03年以降にはインスタレーション作品へと変化しながら、これまでにギャラリーや屋外空間に出現するなどの展開を見せています。
今回は、ギャラリー・パルクの会場にあわせた「GUTIC」シリーズの新作インスタレーションを中心に、ドローイング作品などをあわせてご覧いただけます。

山岡と「GUTIC」がつくりだす虚構と現実が共存するユニークな空間は、私たちの視覚や認識を揺さぶり、「真実」や「世界」が含み持つ「あいまいさ」に気づかせます。また、そこでは、見ること・感じることとともに、「思考」することや「想像」することの楽しさをも再認識することが出来るのではないでしょうか。

作家紹介

山岡敏明│YAMAOKA TOSHIAKI

http://www.gutic.com/artwork/index.html

1972年.大阪府生まれ。東京造形大学在学中より、「GUTIC考」シリーズの制作を始める。 卒業後は、ドローイングやインスタレーション、映像作品などを中心に、主に東京や関西のギャラリーなどで作品を発表。また、2008年と2009年には、大阪市立大学医学部付属病院小児科で入院中の子供たちを対象にしたワークショップなども参加している。現在は、大阪を拠点に活動中。

 

2011、新年早々──
謎の黒い塊が京都の街をジャックする。
GUTIC(グチック)とは、作家・山岡敏明の手による不思議な存在。
壁を貫き、隙間から迫り出すものの、“ごく一部分”を目撃するのみで、 巨大な全貌を掴みきることはできない。
「それは、世界の我々との関係性に似ている」と山岡は言う。
今回は、ビルの傍らに立つGUTICがギャラリー内部に露出する。
“見えない”断片をその目で捉え、
壁の向こうの巨大な存在に思いを巡らせていただきたい。

(コーディネート 奥田真希)

展示風景

   
空白