Top

Previous page

Exhibition info

一枚物語|同意のない出会い

牛島 光太郎

Ushijima Koutarou

2022.5.3 ~ 5.29.

水木曜休廊

※ 4日・5日は開廊

※ 7日のみ18:00で閉廊

一枚物語 |同意のない出会い:牛島 光太郎

6 images

Statement

“それから「イメージ」と「テキスト」が説明し合わないような作品を描き始めました。描き始めると、「イメージ」と「テキスト」が 適切に説明し合わない 関係をつくるのが、簡単ではないことが分かりました。
相性の悪い2人の人間に、居心地の良い親密な空間を見繕うような繊細な作業です。制作にあたり、新聞や雑誌、映画やニュースなどで見聞きした場面や、日常生活で居合わせた場面をベースにしました。この作品に、『一枚物語』と名前をつけ、1日1枚描き始めました。”

 

牛島光太郎
*『一枚物語』あとがきより

About

牛島光太郎(1978年・福岡県生まれ)は、一見すると無関係のようにも思える「もの と ことば」を組み合わせることで、そこに「ものがたりの気配や予感 “のようなもの”」をつくりだす作品展開を続けてきました。


牛島の代表作ともいえる『scene』シリーズ(2003~)では、日常生活の中でとりとめもなく浮かんでくる場面や風景、出来事などを切り取り、それらを「もの と ことば」でつなげることで、展開や結末などが一切ない「シーン」をつくりだすことに取り組んでいます。また、刺繍された文字によるボリュームのある「ことば」と「もの」の組み合わせによる『意図的な偶然 / intentional accident』シリーズ(2008~)は、一見すると無関係な距離にも見えるそれらが、いつしか関係するような予感を鑑賞者に抱かせます。
ギャラリー・パルクでは2014年以来、8年ぶりとなる牛島光太郎の個展「一枚物語│同意のない出会い」は、牛島が「え と ことば」をクロッキー帳の上に組み合わせた作品《一枚物語》と、「もの と ことば」を組み合わせた新作となる《同意のない出会い》を発表する機会となります。

 

《一枚物語》は牛島が日常で気になっていた絵と言葉を用い、それらを組み合わせることで画面に絶妙な関係をつくりだすもので、一日一枚、6年以上に渡って描き溜められた作品は、書籍『一枚物語』(アリエスブックス刊/2020年/192頁)に纏められて出版されました。このシリーズについて牛島は、「“イメージ」と「テキスト」が説明し合わないような作品を描き始めました。描き始めると、「イメージ」と「テキスト」が適切に説明し合わない関係をつくるのが、簡単ではないことが分かりました。相性の悪い2人の人間に、居心地の良い親密な空間を見繕うような繊細な作業です。制作にあたり、新聞や雑誌、映画やニュースなどで見聞きした場面や、日常生活で居合わせた場面をベースにしました。”(『一枚物語』あとがきより)と語ります。なるほど、牛島によって描かれた「え と ことば」は、一見するとどこか「噛み合った物語」、あるいはどこか「ずれている物語」の一場面のような印象を持ちます。しかし、不思議なことに目の前のその場面(小さな物語)の“前後”を想像してみようとすると、なぜか全体(大きな物語)を掴まえることができなくなります。つまり、画面の上には確かに物語を発見するものの、それが「一枚」の中で完結しているかのような印象を持ちます。


本展は、この不思議な感覚を覚える『一枚物語』の原画を一堂に展示するものです。鑑賞者の皆様には「たくさん」の「一枚一枚」を見るうちに、牛島が描き出す「宙ぶらりん」の中から、物語を探し、掴もうと身を捩るようなムズムズを体験いただけるのではないでしょうか。また、本展では「もの と ことば」を組み合わせた過去作品「意図的な偶然」・「組み合わせの方法」に加え、牛島の新作インスタレーション《同意のない出会い》を合わせて展開させます。

「もの と ことば」、「え と ことば」、「なにか と なにか」の関係をつくり出すことで、そこに生じる(想像する)物語のサイズや手触り、匂いといった細部をつくりだす牛島作品に通底する魅力をお楽しみいただければ幸いです。

 

作家情報について詳細はこちらよりご覧ください。 >Artist info


Event

【 クロストークイベント 】

「『一枚物語』とその周辺のことについて」

牛島光太郎(美術家)× 目黒実(財団法人子ども未来研究センター代表理事)× 山下麻里(アリエスブックス発行人)


■開催日時 5月7日[土]18:30〜20:00 *予約不要
■参加料 800円(「一枚物語」5枚組ポストカードつき)


牛島光太郎・『一枚物語』の出版に深い関わりを持つ目黒実氏・山下麻里氏をお招きし、作品・作家との出会いや書籍化にまつわるお話を中心に、「一枚物語」の魅力についてクロストークします。

 

牛島光太郎 / Koutarou Ushijima 美術家 

1978年福岡県生まれ。言葉を用いた作品を制作。日本での活動に加えて、ドイツ、台湾、中国、ニューカレドニアなどで作品を発表。関西国際空港や百貨店の吹き抜け空間・ショーウィンドウなど公共空間への大規模な作品設置の他、里山や市街地でのアートプロジェクトを実施。個展、グループ展、多数。2017年より、松山市に在住。

 

目黒実 / Minoru Meguro 財団法人子ども未来研究センター代表理事

九州大学、京都芸術大学の教授を歴任。日本初のチルドレンズ・ミュージアムを、福島県伊達市を始め全国でプロデュース。近年では、絵本カーニバル、物語スコーレに力を入れている。編・著書に絵本『鳥たちは空を飛ぶ』、『祈る子どもたち』、寺山修司・宇野亞喜良との『五月よ 僕の少年よ さようなら』(アリエスブックス)などがある。

 

山下麻里 / Mari Yamashita アリエスブックス発行人

九州大学大学院芸術工学府修了。2009年、目黒実と合同会社hactを設立、「子ども」や「本」をテーマに展示・イベントの企画デザインを行う。福岡市で「生の松原子どもスコーレ」(現在は那珂川市に移転)を主宰、子どもたちにワークショップデザイナーとして携わる。2015年、アリエスブックスを設立、子どもの本の編集と装丁を行う。

 

【 ギャラリートーク 】

 「牛島さんの話」
■開催日時 5月14日[土]14:00〜14:30 
■参加料  無料 ※予約不要

 

【 ワークショップ 】※ 諸事情により中止となりました。

「知らない誰かのつくり話」

ちょっとヘンな「一枚物語」は、ちょっとヘンな方法でつくられます。W.S.では牛島が「一枚物語」を制作する時の「発想のジャンプ」方法を教えてもらいながら、ちょっと変わった紙や画材でテキストや絵を描いて、自分だけの「一枚物語」をつくります。出来上がったあなたの「一枚物語」は、お持ち帰りいただけます。小学5年生以上、大人でもお気軽に参加いただけます。

■開催日時 5月15日[日] 14:00〜15:00
■参加料 500円
■対象 小学5年生以上
■要予約 >申し込みフォーム

上記フォームからお申し込みいただくか、会場でスタッフにお声かけください。

参考画像 / Works