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Artist info

鯨虎 じょう
Isanako Joe

News

Gallery PARC Art Competition 2020 展覧会プラン公募により「鯨虎じょう:Body temperture 38℃の記憶から」が採択されましたが、展覧会の実施は延期となっております。詳細につきましては決まり次第お知らせいたします。

Works

Statement

記憶を進化させていく行為を私は作品にしています。現代人にとって記憶の保存媒体は簡便になりました。スマートフォン1台あれば、文字も写真も音声も映像も常に大量に持ち歩くことが出来ますし、反対に削除することも簡単に出来ます。また、ネット上に半永久的に残すことも可能です。手軽に性能の高い質で過去の時間や出来事を残すことが出来る術の獲得は喜ばしいことでもあります。
しかし、なんてことないメモ、重要な思い出 身体の代わりのデータの中に、なにもかもを同じように身近に大量に保存したり消したりできることは、記憶と人との距離が近くなったというよりも、むしろ遠くなったのではないかと私は感じています。
記憶には人に過去を思い返させ、考えさせながら、その先に繋げていかせる力があると思います。その力を活用する為には、あえて簡単にしないこと、時間や手間をかけることも必要なのではないでしょうか。
私には焼き物を元にした熱で焼いて固くするという原始的な行為が、ある面ではスマートフォンよりも、もっともリアリティに記憶を昇華させる行為に感じられるので温度変化を用いた方法で作品を制作しています。ファンデーションの材料や骨の粉を素材にして、時間をかけてすり鉢で調合し、成形し、窯で焼いていくのですが、窯とはタイムマシーンのようなもので圧縮された時間を可視化させることが出来ます。それゆえに、温度や物質の変化といった作者以外の外部的な作用が大きく働き、それが形に視覚的に反映されるのですが私はそれを好意的に捉えています。それは、作者という人間1人の力で作品を完結させるのではなく、外部的要因に影響されて進化した軌跡を可視化できるからです。

CV

Biography

1994 東京都に生まれる
2015 「鯨虎じょう」名義で本格的に発表活動を始める
2016 多摩美術大学 美術学部 工芸学科 陶プログラム 卒業
2018 多摩美術大学 大学院 美術研究科 修士課程 工芸専攻 陶研究領域 修了
2018~2019 すいどーばた美術学院 映像科・先端芸術表現科・建築科・芸術学科 助手
2019〜現在 多摩美術大学 工芸学科 陶研究室 副手

 

Selected Exhibition

2016

「言葉なんていらない」(GALLERYなつか / 東京)


2017

「鯨虎じょう展」(GALLERYなつか / 東京)


2018

「ナンセンス陶芸」(ヴァニラ画廊 / 東京)

「アジア現代陶芸展2018」(弘益大学 現代美術館 HOMA /韓国)


2019 

「鯨虎じょう・安田萌音」(艸居 / 京都)
「Open to Art. Ceramic Award」(イタリア)
「Design Miami」(マイアミ)

 

Award

2016 第52回神奈川県美術展 工芸部門 美術奨学会記念賞
2018 第6回ヴァニラ画廊大賞 大賞
2019 Open to Art. Ceramic Award ファイナリスト